2020/08/18 16:01

小豆カイロほっかさんの表布はインド茜でひとつひとつ染め淡いピンク色に仕上げています。

インド茜は植物の根っこからとれる染料で、古来より衣服や身に纏うモノに使われてきたそうです。
何度も重ねて染めることによってこの根のような深く濃い茜色に染めていくことができますが、
ほっかさんはやさしい淡いピンク色を目指して染料の量や重ねる回数を調整して染めています。

通常は2回から3回重ねて染め、その間、ミョウバンで媒染します。
気候や染料の状態、生地の状態によって
同じ条件で染めても異なる色合いに仕上がります。
それが草木染めの魅力であり、化学染料では出せない味わい深く、手に馴染む色を出してくれます。


染料を煮出してからほっかさんの布を浸していきます。染料に使っている間はムラを防ぐために常に布を動かし染液の中で
泳がせます。単純な作業ですが根気のいる作業です。
煮出した液が熱いので冬の作業は身体が芯までポカポカになりますが、夏の作業は大変です。



常に同じ色に染めていく事は難しいですが、染める時の条件によっても色合いが変わることや
使用していくにつれ色褪せていくことも草木染めの美しさとして、捉えています。